こんにちは。
りんです。
『キングダム』という作品は、
信や嬴政、王騎といった、
物語の中心に立つ人物たちの印象が強く残ります。
けれど物語を丁寧に読み返していくと、
彼らの歩みを支え続けてきた存在の大きさにも、
自然と目が向くようになります。
その代表とも言えるのが、
昌文君と昌平君です。
二人は常に物語の少し後ろに立ちながら、
秦という国が前へ進むための土台を整え続けてきました。



キングダムについての別の記事はこちら↓
昌文君 :「信じ続ける」という支え方

昌文君の在り方は、
静かです。
強い言葉で周囲を導くことも、
感情を大きく表に出すことも多くありません。
それでも彼は、
嬴政という王を信じ続けるという、
一貫した姿勢を貫いています。
王の決断が疑われるとき。
周囲が不安や動揺に包まれるとき。
孤独の中で選択を迫られるとき。
昌文君は、
揺るがず王のそばに立ち続けます。
前に立つ者ほど、
迷いも孤独も背負うものです。
昌文君の存在は、そんな王の背中を、
言葉少なに支え続ける“静かな支柱”のように映ります。
キングダム 78 (ヤングジャンプコミックス) [ 原 泰久 ]
昌平君 :「考え抜く」ことで道を支える存在

昌平君は、
知と構想力によって国を支える人物です。
戦の勝敗だけでなく、
人の配置、
国の行く先、
長い時間を見据えた判断。
彼の支え方は、
常に思考の積み重ねによって成り立っています。
昌平君が印象的なのは、
自分が目立つことよりも、
最善の選択が何かを優先する姿勢です。
その積み重ねが、
嬴政や将軍たちが決断を下すための
確かな土台になっているように感じられます。
二人に共通する「主役にならない覚悟」

昌文君と昌平君に共通しているのは、
自分が中心に立つことを
目的にしていないという点です。
功績は前に立つ者のものになる。
称賛や評価は、
別の誰かに集まる。
それを当然のこととして受け止めながら、
それでも必要な役割を果たし続ける姿には、
覚悟と成熟を感じます。
もし二人がいなければ、
秦という国はもっと不安定で、
脆い存在だったかもしれません。
まとめ

昌文君は「信じ続ける力」で王を支え、
昌平君は「考え抜く力」で国の進む道を支えている。
前に立たずとも、
確かに秦を動かしてきた二人。
彼らに目を向けることで、
『キングダム』という物語は、
より静かに、より深く心に響いてくるかもしれません。


