こんにちは。
りんです。
『千と千尋の神隠し』の千尋は、
物語のはじめ、とても不安そうで、
すぐに泣いてしまう女の子として描かれています。
知らない場所に迷い込み、
両親の姿も見えなくなってしまえば、
怖く感じるのは無理もありません。
最初の千尋は、
決して「強い子」ではなかったように見えます。
それでも物語が進むにつれて、
少しずつ表情や行動が変わっていきます。



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怖がりだった千尋が、強くなれた理由
怖がっていたのは、自然なことだったのかもしれない
千尋が怖がりに見えたのは、
心が弱かったから、とは言い切れません。
急に環境が変わり、
状況も分からないまま
一人で行動しなければならなくなれば、
戸惑ってしまうのは自然な反応のようにも思えます。
千尋が動き出した理由は、勇気だけではなかったのかも
千尋が少しずつ前に進めるようになった背景には、
「やらなければならない状況」が
あったようにも見えます。
勇気を出して立ち向かった、
というよりも、
怖さを抱えたままでも、
動かざるを得なかった。
湯屋で働くことも、
難しい頼まれごとを引き受けることも、
千尋なりに、
その場を生き抜くための
選択だったのではないでしょうか。
名前を奪われても、つなぎとめていたもの
湯婆婆によって
「千」という名前を与えられた千尋は、
自分の存在が揺らぐような状況に置かれます。
それでも、
両親のことや元の世界の記憶、
大切にしたい気持ちを、
心のどこかで持ち続けていたように感じられます。
「自分が誰なのか」を忘れないことが、
千尋を支えていた一因だったのかもしれません。
一人ではなく、誰かと関わりながら
千尋の変化は、
一人きりで起きたものではなさそうです。
ハクの言葉
リンの厳しさの中にある思いやり
釜爺の不器用な助け
そうした関わりの中で、
千尋は少しずつ行動できるように
なっていったように見えます。
支えられながら、
自分なりのやり方を見つけていった、
と言えるのかもしれません。
まとめ

千尋は、
特別に強い子だったわけではありません。
怖さや不安を抱えたまま、
その場でできることを一つずつ選んでいった。
その積み重ねが、
結果的に千尋を前に進ませたように感じられます。
『千と千尋の神隠し』は、
「ちゃんとしなきゃ」と頑張りすぎている人に、
「怖いままでも、歩みを止めなくていい」と
そっと寄り添ってくれる物語のように感じられます。



